◆逆流防止弁とは
逆流防止弁とは、その名の通り逆流を防止する弁のことです。水や空気の流れを一方通行に保ち、逆方向への流れを防ぐ装置です。
「チャッキ弁」「逆止弁」といった呼び方をすることもあります。海外では「チェックバルブ」と読んでいます。
空気の逆流を防止するための逆流防止弁というのもあります。焼肉屋さんなどで店内に煙が戻らないように設置していることもあります。
弊社では主に水の逆流を防ぐタイプを取り扱っているため、ここでは排水用の逆流防止弁について説明していきます。
◆逆流が発生する原因とは
排水はふつう、一方向に流れるように作られています。でも、思いがけない原因で水が逆向きに流れてしまうことがあります。これが「逆流」です。
では、どんなときに逆流が起こるのでしょうか?よくある原因には次のようなものがあります。
- 大雨や台風で排水先があふれてしまうとき
- 排水管が詰まってしまったとき
- 機械が止まったとき(ポンプなど)
- 水の流れの向きが変わったとき
このように、逆流が発生する原因は一つではありません。
普段は問題なく流れている排水も、ふとしたことで逆流してしまうことがあるのです。
◆豪雨や台風で逆流?
近年では、台風やゲリラ豪雨のような激しい雨が増えてきています。
短時間に大量の雨が降ると、排水が追いつかなくなり、下水道や排水路の水位が急に上がってしまうことがあります。
そうなると、本来は外に流れていくはずだった水が、反対に建物の中に押し戻されてしまう「逆流」が起きてしまうことがあります。
逆流が起きると、トイレやキッチンの排水口から汚れた水があふれ出したり、室内に嫌な臭いが入ってきたり、マンホールから水が吹き出したりするなど、日常生活に大きなトラブルを引き起こします。
とくに土地が低い場所にある建物や、地下室・半地下のあるお宅では、このような被害が起きやすい傾向にあります。
数年前にはタワーマンションでも台風の影響で汚水が逆流したニュースが話題になりました。
こうしたトラブルを防ぐために役立つのが、逆流防止弁です。
雨水や汚水が逆流してこないよう、自動でフタをしてくれる仕組みになっているため、建物の中を守るための「見えない防波堤」のような役割を果たしてくれます。
「自分の家は大丈夫」と思っていても、近年の豪雨は予想を超えることもあります。
逆流防止弁は、いざというときの安心を備えるための対策の一つとして、検討される方が増えています。
逆流防止、排水トラブル防止のためにも、事前に準備することが非常に重要なのです。
◆逆流防止弁のしくみ
逆流防止弁は、水が一方向にだけ流れるようにするための装置です。
私たちの生活の中では、排水がスムーズに外へ流れていくことが当たり前ですが、もしも逆方向から水が押し戻されると、室内で水があふれてしまうといったトラブルを引き起こします。
そうした逆流を防ぐために、逆流防止弁には水の流れを自動で見分けるしくみが備わっています。
弊社で取り扱っている排水用の逆流防止弁は、主に「フラップ式」と呼ばれるタイプです。
● フラップ式とは?
「フラップ式」は、中にフタのような部品(フラップ)がついており、水が正しい方向から流れてきたときだけ開くしくみになっています。
反対側から水が流れてきたときには、そのフタが閉じて、水の逆流をしっかり食い止めてくれます。
まるで片開きのドアのように、「行きは通れるけど、戻ろうとすると閉まる」というイメージです。
左:フラップが開いた状態。右:フラップが閉じた状態。片側だけに開く仕組み。
構造はシンプルですが、停電時やポンプの停止時などでも自動で作動するため、非常に安心感のあるしくみとして、さまざまな場所で使われています。
◆商品の選び方と取付けについて
逆流防止弁には、大きく分けて「普段の水が流れる向き」と「逆流を防ぎたい向き」の2種類があります。
たとえば、大雨で川の水位が上がったときに、排水溝から家の中に水が逆流してこないようにするタイプと、貯水槽に溜まった水が、万が一の水位上昇時に外へ流れ出さないようにするタイプでは、それぞれ水の流れる向きが異なります。
このように、どこで、何のために設置したいのかを明確にしておくことが大切です。
もちろん、基本的には取付けそのものは業者さんが行うので、取付け間違いについて不安がある場合はメーカーや業者さんにしっかり相談しましょう。
◆弊社の逆流防止弁のご紹介
弊社の逆流防止弁は先ほどもご説明した通り、「順方向」「逆方向」の大きく二つに分かれており、さらにパイプの厚みや配管の太さに対応したさまざまな種類をご用意しております。図面や取扱説明書、使用イメージなどもご覧いただけますので、ぜひ商品ページもご覧ください。
▼弊社取り扱い逆流防止弁はこちら
https://kansaikako-onlineshop.com/list.php?b_id=10
今回ご紹介しなかった縦型、フランジタイプなどの取り扱いもございます。
ご不明点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。